トタン屋根 施工前
トタン屋根 施工後
トタン屋根塗装
上のビフォーアフターの画像を比較すると、施工後は光沢が出て綺麗になりましたが
この画像2枚だけでは、どのように考え施工したのか分かりません。
極端な話ですが、ケレン(下地処理)もせず弱溶剤1液形アクリルシリコン樹脂塗料を
1回塗りで仕上げたのか、それともケレン→錆止め→上塗り2回塗り(弱溶剤2液形フッ素
樹脂塗料)の計3回塗装したのか、仕上がってしまうと分からなくなります。
塗装工事の価格は上塗り1回塗りで、仕上げた方がかなり安く済みますが
早期に塗膜が剥がれたり、早期に錆が発生したりと、必ず差が現れメンテナンスサイクルが
早くなってしまいます。一般的に、3~4回程度塗り替えすると、その後は屋根基材本体の
交換が必要と言われておりますので、素地調整をしっかり行い、なるべく耐候性に優れた塗料で
塗装し、メンテナンスサイクルを長くする事をお勧めしております。
トタン屋根塗装の上塗り塗料のご説明
塗料にもグレードがあり簡単にですが、ペンキ(合成樹脂調合塗料)→アクリル樹脂塗料→
ポリウレタン樹脂塗料→アクリルシリコン樹脂塗料→フッ素樹脂塗料/無機塗料の順に
耐候性に優れていると言われています。
弱溶剤1液形アクリルシリコン樹脂塗料を基準にして、光沢保持性や塗料の価格・
期待耐用年数 (次回の塗り替え時期)をまとめてみました。
(塗料メーカーによっては期待耐用年数や価格・光沢保持性に違いがあり、
あくまでも一般的に言われている目安となります)
樹脂の系統 | 光沢保持性 | 塗料の価格 | 次回の塗替時期 |
ペンキ/合成樹脂調合ペイント | 悪い | 一般的にペンキと呼ばれてい る塗料で低価格です。 | 1~2年前後 |
弱溶剤1液アクリル樹脂 | 悪い | ペンキよりやや高価 ですが、安価な塗料です。 | 2~3年前後 |
弱溶剤1液アクリルシリコン | 普通 | 一般的に使用されている 塗料で価格も普通です。 | 4~7年前後 |
弱溶剤2液ポリウレタン樹脂 | 普通 | 1液のシリコンと比べると価 格はやや高価か同額です。 | 4~7年前後 |
弱溶剤2液アクリルシリコン | 普通~良い | 1液のシリコンと比べると価格 は約1.5~2.0倍です。 | 6~10年前後 |
弱溶剤1液フッ素樹脂 | 普通~良い | 2液形シリコンと2液形 フッ素の間ぐらいです | 6~10年前後 |
弱溶剤2液フッ素樹脂 | 良い | 1液シリコンの約3~4倍と 高価ですが、お勧め塗料です。 | 8~14年前後 |
弱溶剤2液無機塗料 | 良い | 弱溶剤2液形フッ素より 高価です。 | 10~15年前後 |
※当店の施工範囲は宮城県のため、屋根の塗装に水性塗料を使用しておりませんので、
水性塗料との比較は致しませんでした。ただ、東北地方の屋根にも水性塗料を
使用しても大丈夫と言う塗料メーカーもございますが、
屋根に雪が積もり落雪する際、水性塗料ですと
塗膜が剥離しやすいと言われているため、当店ではお勧めしておりません。
トタン屋根に使用するお勧め塗料
現在、当店でお勧めしているトタン屋根用塗料は、弱溶剤1液形アクリルシリコン樹脂塗料ではなく
少し高くなってはしまいますが、弱溶剤2液形アクリルシリコン樹脂塗料・弱溶剤2液形フッ素樹脂塗料
弱溶剤2液形無機塗料をお勧めしております。屋根は外壁と比べ過酷な環境にさらされますので
少しでも美観と保護を求められる方には期待耐用年数の長い塗料をお勧めしております。
上塗り塗料のページにも書きましたが、塗膜(塗料)性能は1液形より2液形の方が優れています。
トタン屋根用の1液形アクリルシリコン樹脂塗料のカタログには、「2液形ポリウレタン樹脂塗料と
同等以上の耐候性と耐久性」と記載されているので、2液形アクリルシリコン樹脂塗料と
比べると劣ることになります。これは1液形のフッ素樹脂塗料も同じで、
2液形フッ素樹脂塗料と比べれと塗膜性能は劣ります。
ただ1液形は塗料が余っても、次の日も使用できるため 作業性に優れていますが、
塗膜性能を考えると作業する手間はかかりますが、2液形の塗料をお勧めしております。
また、上塗りだけではなく、錆止め塗料にも、1液形と2液形があります。
上塗りと同じように2液形の方が塗膜性能が優れているため
当店はトタン屋根に使用する錆止め塗料は、
2液形エポキシ樹脂塗料または2液形ポリウレタン樹脂塗料です。
トタン屋根塗装 作業工程
基本的にトタン屋根の塗装工程は、水洗い(不要な場合は省略)→ケレン→
錆止め→上塗り2回塗りとなります。
(ただ、地域によっては上塗りは1回塗り。
錆止めは錆びている箇所だけタッチアップ。など様々あります)
当店では、御見積りを依頼された場合は基本的に上記の塗装工程と同じで、
水洗いが必要な場合は高圧洗浄機を使用し水洗いを行い、
その後必ずケレンを行います。また、ケレン後に水洗いを行ってしまうと
せっかく錆を除去した箇所がまた錆びてしまうため、行いません。
錆び止め塗装は、錆びていた箇所には増し塗りと言って1回多く塗装し、
少しでも錆びにくく塗装します。
上塗り塗装も錆止め塗装も同じですが、
塗料を調合する場合は秤を使用し調合・希釈を行い、
少しでも綺麗かつ長く持つよう考え塗装します。
施工事例でも、トタン屋根の塗装をご紹介しておりますが、
下記の項目か画像をクリックして頂くと、
施工事例より詳しくご紹介しております。
ベランダの床 仮撤去/水洗い
ベランダと屋根の間が狭く、ケレンや塗装ができないため、
床を一旦撤去させて頂きました。 ベランダの下や北側に発生していた藻は水洗いで汚れを除去しました。
(画像をクリックして頂くと作業内容のページをご覧いただけます)
ケレン/下地処理
既存の塗膜が剥がれており、また錆が発生しておりました。
雪止めは、塗装ではなく交換致しました。
(画像をクリックして頂くと作業内容のページをご覧いただけます)
錆止め塗装
増し塗り後、錆止め塗装を行いました。
使用した錆止め塗料は、弱溶剤2液形エポキシ樹脂塗料です。
(画像をクリックして頂くと作業内容のページをご覧いただけます)
上塗り塗装(ビフォーアフター)
こちらの現場で使用させて頂いた塗料は、弱溶剤2液形アクリルシリコン樹脂塗料です。
上塗り塗装後、雪止めを設置し完了致しました。
(画像をクリックして頂くと作業内容のページをご覧いただけます)