KH様
この度は
トタン屋根の塗り替え工事の
ご発注ありがとうございました。m(_ _)m
前回の塗装から
15~18年経過しているため、
既存の塗膜(塗料)は
弱溶剤1液形アクリルシリコンか
弱溶剤2液形アクリルシリコン・
弱溶剤2液形ウレタンだと思います。
サンダーで(エヌグリット)下地処理を行うと
回転する摩擦熱で
塗膜が溶けることがなく、
錆止めを塗装しても、
おもいっきり引っ張られることがなかったため、
既存の塗膜は弱溶剤2液形ウレタンのような気がします。
今はアクリルシリコンが主流ですが、
15~18年前はウレタンが主流でした。
今回は既存の塗膜の状態を考え
フッソ・無機塗料の
ご提案はいたしませんでした。m(_ _)m
2階の屋根に
テレビのアンテナがあり、
鳥の糞害で塗膜が剥離しています。
◯様の環境が環境だけに
他のお宅より糞害が多く
塗膜は剥がれやすくなると思います。
調査時、
瓦棒と雪止めの重なり部分は錆びやすく
穴が空いている可能性もあります。と
お話させていただきましたが、
穴が空いていないことを
祈りながら雪止めのボルトを回すと
折れました。(^_^;)
錆びて固着しているようです。
雪止めをずらすと
瓦棒と雪止めの重なり部分に
汚れが溜まっています。
汚れを除去すると穴が空いていました。
ここの穴は小さいですが、
ここは大きく空いていました。
触るとボロボロと崩れ
ここまで大きくなりました。
雪止めはトタン屋根より
厚みがあるため、穴は空いてませんが、
かなり錆びていました。
【雪止め交換の理由】
雪止めを交換せず塗装すると
さびが進行し
雨漏りがしやすくなってしまうため、
当店では雪止めの交換をおすすめしています。
1階の雪止めも交換。
1階は大丈夫でしたが、
錆は深かったです。
トタン屋根下地処理
トタン屋根の下地処理は
施工店によって異なり、
高圧洗浄のみで完了する簡単な方法もありますが、
当店では塗膜の付着を少しでも向上させたいため、
マジックロン・ケンマロン・エヌグリットという
研磨材を使い「目荒し」という作業を行います。
屋根は外壁より過酷な環境にさらされるため、
下塗り塗料や上塗り塗料のグレードも大切ですが、
その前に下地処理が重要になります。
サンダーで下地処理できない部分は
マジックロンを使い下地処理を行います。
瓦棒の立ち上がりは
高圧洗浄では汚れが落ちにくく
塗膜が剥がれていることが多いです。
唐草も高圧洗浄できない部分で
剥がれていることが多いです。
今回もところどころ剥離しています。
マジックロンで瓦棒の目荒し。
下地処理は本当に地味な作業ですね~(笑)
瓦棒の入隅は
インパクトにエヌグリットを装着し目荒し。
広い面はエヌグリットで下地処理。
汚れとチョーキングを除去し、
細かい傷も付き塗膜の付着性は向上します。
2階トタン屋根
←下地処理前 下地処理後→
1階のトタン屋根は横葺きで
トタンの重なり部分(ハゼ)は
エヌグリットで汚れと目荒しを行います。
広い部分は2階と同じように
エヌグリットで下地処理を行いました。
←下地処理前 下地処理後→
下地処理後。
少量ですが塗膜を削ったカス(ケレンカス)が
屋根に付着しているため、
マイクロファイバーのタオルで水拭きします。
錆びている部分は
ワイヤーブラシなどでケレン。
錆びていた部分は
錆止めを1回多く塗装することで
より錆びにくくなります。
最近は水性の錆転換剤などありますが、
当店の屋外暴露試験の経過を観察すると
水性錆転換剤1回塗り+錆止め塗装と
錆止め塗装2回塗りの差は
無いように感じます。
下手な錆転換剤を塗装すると
余計錆びやすくなる塗料もありました(笑)
下塗り/上塗り塗装
細部は刷毛で塗装し、
広い部分はローラーで塗装。
使用した錆止め塗料は
スズカファインのワイドさびストップ。
(弱溶剤2液形変性エポキシ樹脂)
錆止め塗料も1液形と2液形があり、
2液形の方が
塗膜性能に優れていると言われています。
2階錆止め塗装完了。
上塗りの色は黒ですので、
錆止め塗料も黒で塗装すると
塗り残しがわかりにくくなるため、
白い錆止め塗料と黒い錆止め塗料を
混ぜてグレーっぽくしました。
そのため色がバラバラになってます。
雪止めの下の穴は
トタンを被せて補修します。
同業者の方に色々とお話を伺い
悩みましたが、
この方法が現実的かなと感じます。
このトタンは
板金屋さんから無償で頂いてきました。
(◯さん いつもありがとうございますm(_ _)m)
トタンとトタンをシーリング接着し、
雨水が入りこまないよう
シーリングを打設。
使用したシーリングは
一般の変成シリコンより
耐久性・耐熱性に優れている
シャープ化学のペイントセラNBーQ。
補修後になります。
上塗り1回目も同じように
細部は刷毛で塗装していきます。
(前回のダレは除去しきれませんでした)
上塗り1回目塗装中。
2階
上塗り1回目塗装後。
使用した塗料は
弱溶剤2液形アクリルシリコンです。
弱溶剤2液形アクリルシリコンといっても
耐候性はピンキリで
高価だから持つ。安価だから悪い。
大手塗料メーカーだから良い。
ということはありません。(^^)
当店の屋外暴露試験で優秀な塗料だと
おもう塗料を使わせていただきました。
上塗り2回目完了後、
雪止め設置中。
雪止めの位置は ずらしています。
上塗り2回目完了。
雪止め設置。
1階も位置をずらして設置しています。
這樋(雨樋)の抑えが
簡単に取れてしまったため、
新しく結いていただきました。
霧除けは北側で紫外線劣化が少ないため、
錆止め塗装→上塗り1回塗りで仕上げました。
(こちらはサービスになります。m(_ _)m)
天気に恵まれ順調に作業させていただきました。
一服もたくさんいただき
本当にありがとうございました。
またなにかありましたら
お気軽にお声かけください。(^^)
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