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屋外暴露試験 約4年間の結果/水性ラジカル制御形塗料4種類と水性アクリルシリコン2種類を比較

促進耐候性試験の結果を信じない理由

水性ラジカル制御塗料の
カタログには促進耐候性試験の結果として
フッ素に近い耐候性!と記載されていますが、
信用していません。

なぜなら

20年前
セラMレタンの促進耐候試験を信用し
現場で使い痛い目にあってるからです(笑)

今思えば、色褪せしやすい茶系のため、
しょうがないっちゃ~しょうがないんですが、
塗装2年目ぐらいで、遠目から見ても
色褪せがわかるぐらい劣化していました。

その現場は元請け様の顔もあるため、
訪問していませんが、
近くまで行き外壁を確認すると、
もしかして水性のアクリルと変わらないかも。
いやそれ以下かもしれない。
一斗缶の差額はなんだったの?
促進耐候性試験の結果はなに?
大手塗料メーカーの塗料なのに?と
悔しくて塗料販売店の
社長にも見ていただきましたが
結果、劣化の原因は特定できず。

その当時、弱溶剤2液形ウレタンが主流になりつつあって
期待していただけにショックは大きかったです。
あれだけ光沢があって綺麗なのにね(苦笑)

当店の屋外暴露試験の結果
水性2液形無機塗料なのに
カタログ以下の塗料もあり、
促進耐候試験の結果を
鵜呑みにすることは、本当に危険です。


数年前
◯社の技術者の方と直接お話する機会があり、
促進耐候試験のことお聞きすると
「実暴露の方が信憑性がある」
「あくまでも指標」と信用していませんでした。

他にも塗料メーカーA社の方からも
同じような返答を頂きました。

促進耐候性試験の色はほぼ白

促進耐候試験で使用する色は
「白」が一般的で、おそらく
白=酸化チタンで劣化が早まるから だと思いますが、
劣化が早まる=色褪せが進行するため、
色褪せが早い/わかりやすい色と言われている
コーヒーブラウンやノアール・N20で
促進耐候試験を行う塗料は稀で、
実暴露も白と濃彩では劣化速度は異なります。

促進耐候性性試験の内容

JISのキセノンランプ法では、
放射照度は60~180W/m²/ワット毎平方メートル
(300nm〜400nm:JIS K 5600)と
規定されているようですが、
60W/m²と180W/m²では3倍も差があり、
劣化も変動するため、
カタログの促進耐候性試験を
素直に信じきれないところです。

カタログにキセノンランプ180W/㎡と
記載されていない塗料のワット数は
60W/㎡の可能性が高く、
内容を塗料メーカーに伺っても教えてくれません。
(普通に考えてカタログ記載していないってことは
180W/㎡以下と言ってるようなもんですけどね。)

60W/㎡の可能性が高いと言う根拠は
関西ペイントの「塗料の研究第146号
促進耐候性試験(その2)」のPDF
ポリウレタン/青色で
促進耐候性試験を行った結果
60W/㎡の場合、
2500時間で光沢保保持率が75%前後
180W/㎡の場合、
2500時間で光沢保持率が18%前後だからです。

60W/㎡と180W/㎡の差は
1500時間前後までは、
ほとんど差がなく1500時間を過ぎると
180W/㎡はガクッと下がるグラフになってます。
(1800~1900時間の光沢保持率は50%前後)

60W/㎡の設定で
色を青ではなく白でテストすると
上記のセラMレタンのカタログのように
90%前後の結果が出るのかもしれません。

塗料を成分や設計・促進耐候性試験の内容を知らない
ペンキ屋がカタログの促進耐候性試験の結果だけを見て
その塗料の耐候性を見極めるのは不可能
だと思いませんか?(^^)

ハルス/HALS

ハルス(HALS)は
ヒンダードアミン系光安定剤
揮散。溶出で減少する。

所定量より2倍量添加している塗料は
耐候性が向上すると言われています。

促進耐候性試験でもメタルウェザーで750時間前後で
添加効果が現れるようなのでキセノンランプの3000時間では
ハルスの効果はわからないような感じです。
(ざっくりですが、
メタルウェザーはキセノンランプ(60W/㎡)の
10~15倍前後ですので、メタルウェザー750時間=
キセノンランプの7500~11250時間になりますので、
3000時間や5000時間ではわからないような気がします。)

メタルウェザー250時間ではほとんど差がなく
500時間で少し差が現れるようです。
500時間=キセノンランプ5000~7500時間となりますので、
3000時間のキセノンランプでは
ハルスの効果はわかりにくいようです。

各社、フッ素に近いと言ってますが、
弱溶剤2液形フッ素に近いのか?
水性1液形フッ素なのか?
フッ素の種類は
3F=ルミフロン(AGC)?
4F=ゼッフル(ダイキン)?
金属パネル・焼付に使われている
2F=ポリフッ化ビニリデン樹脂なのか?
物凄く ざっくりとした話になってますよね。(^^)

話はそれますが、
2021年頃、フッ素が手に入らなくなって
金属サイディングのフッ素塗装が
供給不足になったフッ素塗料は
2F=ポリフッ化ビニリデンです。

他にも、一斗缶3万円以上する
高耐候の無機塗料でも
耐候性が悪い塗料もあり、
カタログや営業マンの話は
まったく当てにならない。と
身を持って経験しています。(^_^;)

2018年に屋外暴露試験を設置した時は
フッ素に近いラジカル制御塗料は
あるはずが無い。と思っていましたが、
2023年6月に塗り板を下ろし、
光沢計で光沢保持率を計測してみると
フッ素に近いラジカル制御型塗料があり、
なんとフッ素を超える

ラジカル制御塗料もありました!

ただ 粗悪フッ素と比較 すればの話です。

この2018年Ver.は
水性1液形フッ素樹脂塗料/1種類
水性1液形無機フッ素塗料/1種類
水性2液形無機フッ素塗料/2種類も
暴露していて、光沢保持率を計測した結果、
プレミアムシリコンより劣っている塗料が
なんと3種類ありました。
3種類もですよ!(-_-メ)

もちろん当店で使用した現場もあり、
現場の経年劣化を確認しても
微妙な感じで、ガッカリしています。

にしても、
塗料1缶の差額が2万円以上もあるのに
この結果には憤慨です。
なにより当店を信用し発注してくれた
施主様には本当に申し訳なく思います。
(もっと深く塗料を疑えば良かったと
後悔しています)

当店の屋外暴露試験パート1を
購入して頂いた方には
粗悪塗料を掴まないで欲しいし、
塗料のせいで評判を落としてもらいたくないです。

ただ 塗料は色によって
耐候性が変動しますので、
白が優秀だから茶系も優秀。
という単純な問題でもありませんので
塗料の見極めは難しいところです。

それと促進耐候試験の結果を
鵜呑みにすることは、本当に危険です。

塗料の技術者と言っても
色々な見解があるとは思いますが、
技術者の方と直接お話する機会があり、
促進耐候試験のことお聞きすると
「実暴露の方が信憑性がある」
「あくまでも指標」と信用していませんでした。

キセノンランプと実暴露を比較

ざっくりな計算になりますが、
キセノンランプと実暴露の
上塗り2回塗りを比較してみます。
(表は(数値)
PDF・エクセルでお送りしています)

スクロールできます

ダイナミックTOP

プレミアムシリコン

パーフェクトトップ

ハイパービルロックセラ
低汚染1243
暴露光沢18.1~22.522.4~28.817.5~20.117.2~18.7
水拭き後光沢24.1~25.925.6~31.319.6~24.618.5~20.3
チョーキング有り無し無し若干有り
促進耐候試験3000h5000h3000h4000h
98%80%85%85%
水性ラジカル制御塗料の比較

昔は促進耐候試験の250時間が一年相当という
話もありましたが、
普通に考えるとありえませんよね?(笑)

500~750時間という話もありますが、
私は1500時間前後=一年相当だと考えてます。
ダイナミックTOPだと
3000時間で98%となっていますが、
さすがにこれは盛っている。もしくは
キセノンランプの放射照度が低いか
どちらかと思います。(あくまでも憶測ですが)
放射照度は60~180W/m²

で、
2年間暴露した塗り板を計算すると
ダイナミックTOP(淡彩)
プレミアムシリコン(青系)


ダイナミックTOPはチョーキング現象が発生しているため、
低汚染に優れているのか?判断しにくい部分ですが、
暴露光沢やバランスを考慮すると、
プレミアムシリコンが優秀でした。

SK化研のセラミシリコンで塗装した現場を見ると(動画)
SK化研は水性塗料を作るのが上手いのか?と思いましたが、
以前、クリーンタイトSiを屋外暴露した結果
耐候性は悪かったので、
設計・開発・樹脂・顔料のバランスなどで
耐候性は変動するんでしょうかね。

この辺はペンキ屋には
わからない部分ですので、
屋外暴露試験を行い
粗悪な塗料を炙り出すしか無いと思ってます。

当店からお願いがあります。m(_ _)m

この屋外暴露試験パート1を
同業者や元請け・下請けの方などと
共有しないでください。

今回屋外暴露試験を有料にした理由は
私の腰は、みなさんより老化が早く
60歳まで現場作業できない
可能性が非常に高く、
最悪な場合、
もっと早くリタイヤする可能性もあります。
私にも家族がいますので、
今後の生活を考え
有料にさせていただきました。

このデータが高い・安い・
価値の有無など、
人それぞれ異なりますが、
安い金額ではありませんので、
共有したいお気持ちはわかりますが、
よろしくお願いいたいます。m(_ _)m


ここからはラジカル制御4種類の
画像を並べていきます。
※もう少し文章追加


関西ペイント/ダイナミックTOP

大手塗料メーカーで、
後発(後出しジャンケン)のため
艶あり2現場とつや消し1現場
使用させていただきましたが
屋外暴露試験の結果 微妙な塗料でした。

約2年間暴露した塗り板もありますが、
こちらも優れた数値は検出されませんでした。

スクロールできます
塗回数低汚染順暴露光沢水拭き後光沢チョーキング促進耐候試験
2回塗り118.1~22.524.1~25.9有り3000(h)
1回塗り14.4~15.517.6~18.1測定不可98%
アレスダイナミックTOP

チョーキングしているからなのか
低汚染性は4種類の中では1番優れていました。

光沢保持率は2回塗りで
暴露光沢は18.1~22.5
水拭き後光沢は24.1~25.9で
4種類中2番目に良い数値ですが、

チョーキング現象がはっきり確認できます。


プレミアムシリコン


パーフェクトトップ


ハイパービルロックセラ

スクロールできます

ダイナミックTOP

パーフェクトトップ

プレミアムシリコン

ハイパービルロックセラ
低汚染順1423
暴露光沢非対応制限付きっっk使用可
水拭き後光沢200[単位]500[単位]っっk1000[単位]
チョーキング500[単位]1000[単位]っっk800[単位]
促進耐候試験普通良いっk微妙
各製品の比較