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促進耐候性試験は

促進耐候性試験の結果を信じない理由

水性ラジカル制御塗料の
カタログには促進耐候性試験の結果として
フッ素に近い耐候性!と記載されていますが、
信用していません。

なぜなら

20年前(大昔の話ですが)
セラMレタンの促進耐候試験を信用し
現場で使い痛い目にあってるからです(笑)

今思えば、色褪せしやすい茶系のため、
しょうがないっちゃ~しょうがないんですが、
塗装2~3年目ぐらいで、遠目から見ても
色褪せがわかるぐらい劣化していました。

その現場は元請け様の顔もあるため、
訪問し直接外壁を拝見していませんが、
近くまで行き確認すると、
もしかして水性のアクリルと変わらないかも。
いやそれ以下かもしれない。(ToT)

あの一斗缶の差額はなんだったの?
あの促進耐候性試験の結果はなに?
大手塗料メーカーだから
安心して使ったのに結果がこれ?と
悔しくて塗料販売店の
社長にも見ていただきましたが
劣化の原因は特定できませんでした。

その当時、
弱溶剤2液形ウレタンが主流になりつつあり、
期待していただけにショックは大きかったです。
あれだけ光沢があって綺麗なのにね(苦笑)

当店の屋外暴露試験の結果
水性2液形無機塗料なのに
カタログ以下の塗料もあり、
促進耐候試験の結果を
鵜呑みにすることは、本当に危険です。


数年前
◯社の技術者の方と直接お話する機会があり、
促進耐候試験のことお聞きすると
「実暴露の方が信憑性がある」
「あくまでも指標」と信用していませんでした。

他にも塗料メーカーA社の方からも
同じような返答を頂きました。

促進耐候性試験の色はほぼ白

促進耐候試験で使用する色は
「白」が一般的で、おそらく
白=酸化チタンで劣化が早まるから だと思いますが、
劣化が早まる=色褪せが進行するため、
色褪せが早い/わかりやすい色と言われている
コーヒーブラウンやノアール・N20で
促進耐候試験を行う塗料は稀で、
実暴露も白と濃彩では劣化速度は異なります。

促進耐候性性試験の内容

JISのキセノンランプ法では、
放射照度は60~180W/m²/ワット毎平方メートル
(300nm〜400nm:JIS K 5600)と
規定されているようですが、
60W/m²と180W/m²では3倍も差があり、
劣化も変動するため、
カタログの促進耐候性試験を
素直に信じきれないところです。

カタログにキセノンランプ180W/㎡と
記載されていない塗料のワット数は
60W/㎡の可能性が高く、
内容を塗料メーカーに伺っても教えてくれません。
(普通に考えてカタログ記載していないってことは
180W/㎡以下と言ってるようなもんですけどね。)

60W/㎡の可能性が高いと言う根拠は
関西ペイントの「塗料の研究第146号
促進耐候性試験(その2)」のPDF
ポリウレタン/青色で
促進耐候性試験を行った結果
60W/㎡の場合、
2500時間で光沢保保持率が75%前後
180W/㎡の場合、
2500時間で光沢保持率が18%前後だからです。

60W/㎡と180W/㎡の差は
1500時間前後までは、
ほとんど差がなく1500時間を過ぎると
180W/㎡はガクッと下がるグラフになってます。
(1800~1900時間の光沢保持率は50%前後)

60W/㎡の設定で
色を青ではなく白でテストすると
上記のセラMレタンのカタログのように
90%前後の結果が出るのかもしれません。

塗料を成分や設計・促進耐候性試験の内容を知らない
ペンキ屋がカタログの促進耐候性試験の結果だけを見て
その塗料の耐候性を見極めるのは不可能
だと思いませんか?(^^)