築22年で今回が初めての塗り替え工事となりました。下地は、南面はモルタル/東・西・北側は窯業系サイディングで仕上げにアクリルリシンが吹き付けられ、北側の一部にカビ・藻が発生し、南面のモルタルにはクラックが発生していました。以前、ひび割れの補修が行われていましたが、再発していたため、0.5㎜以上のクラックにはVカット工法を行いました。
下塗りは、築22年経過しているため、微弾性フィラーでは無く、シーラーから塗装させて頂きました。上塗りに使用した塗料は、水谷ペイントのナノコンポジットWです。
こちらが施工後です。施工手順はVカット後→水洗い→下塗り(シーラー)→中塗り(微弾性フィラー)→上塗り2回塗りです。外壁の色は既存の色と近色で塗り替えしたため、パッと見た感じは分かりませんが、ナノコンポジットWは2~3分艶有りですので、落ち着いた仕上がりになりました。つや消しを好まれる方には、ナノコンポジットWをお勧めしています。
こちらを施工した当時はありませんでしたが、防藻性を強化したナノコンポジットW防藻+(プラス)もありますので、藻が発生しやすい場合は、こちらをお勧めしております。
◇詳しい作業内容は下記をご覧ください◇
クラック処理(ひび割れ)/Vカット
南面と東面の外壁はモルタルで地震などの影響により、
クラック(ひび割れ)が発生していました。
クラックの幅を計測すると、
0.5~0.65㎜前後のクラックを確認しました。
高圧洗浄をする前に、
ダイヤモンドカッターで、幅・深さ10㎜前後掘ります。
Vカット後、周辺の塗膜をダイヤモンドホイールで削り、
Vカットした部分にシーリングのプライマーを塗布し
変成シリコンNBLMのシーリングを充填。
NB(ノンブリードタイプのシーリング)
LM(低モジュラスタイプのシーリング)
シーリング乾燥後、カチオンタイト(樹脂モルタル)で補修。
南面/東面 15ヶ所前後 Vカットさせて頂きました。
高圧洗浄/バイオ洗浄・アルコール系カビ殺菌剤
北面はカビ・藻が発生し美観を損ねていました。
高圧洗浄だけでは、除去しきれないようなので、
SK化研のクリーナースーパ-(バイオ洗浄)と
SK化研のSKKカビ除去剤#50(アルコール系殺菌剤)を
使用し殺菌しました。
違う現場の動画ですが、画像をクリックして頂くと
動画をご覧頂けます。(youtube/約1分40秒)
水洗い・カビ殺菌後です。
下塗り塗装/シーラー・微弾性フィラー
窓などをマスカー(ビニール)などで養生してから、
下塗り塗装を行いました。
色が濃くなっている部分が下塗り塗装後です。
下塗り塗装後、樹脂モルタルで補修した部分を
アクリルリシンを吹き戻し、既存の柄に合わせました。
エアコンカバーの根元に塗装がのらない
シリコーンシーラントが充填されていたため
シリコーンシーラントにも塗装できる、
関西ペイントの「シープラ」を塗装し
塗料がのるように下地処理を行いました。
アクリルリシン吹き戻し後に微弾性フィラーを塗装し
外壁塗装の下塗り塗装が完了しました。
上塗り塗装/ナノコンポジットW
上塗り1回目塗装中です。
使用した塗料は水谷ペイントのナノコンポジットWです。
水性塗料の中でも、低汚染性に優れている塗料です。
上塗り2回目完了。
ナノコンポジットWは艶消し(2~3分艶有)塗料のため、
落ち着いた雰囲気になります。
リシンやリシン掻き落としの外壁にあう塗料だと思います。
また、艶有塗料に抵抗がある方にもお勧めしている塗料です。
ビフォーアフター/ひび割れ処理→塗装
薄いピンク色の部分は以前 ひび割れ補修した部分
ひび割れしていた部分をVカット→吹き戻し→塗装
ビフォーアフター/カビなどが発生していた中庭
水洗い前はカビなどが発生していました。
新築時の塗膜(アクリルリシン)よりは
藻・カビは発生しずらいです。
ビフォーアフター/カビなどが発生してた北面
北面には藻やカビが発生していました。
新築時のアクリルリシンと同じ落ち着いた雰囲気になりました。
外壁塗装/約5年後
室内で保管していた塗り板と比較しても
色褪せなど発生していないと思います。
ナノコンポジットW 約5年経過
外壁塗装約5年後/カビ・藻などが発生してた北面
施工前
施工後 約5年経過
外壁塗装約5年後/カビなどが発生してた中庭
塗装前
施工後約5年経過
中庭には植木があるため、カビ・藻が発生しやすい環境ですが、
目立ったカビ・藻はありませんでした。
塗膜は耐候性は、ほとんど光沢がないため、艶の後退はわかりませんが、
チョーキング現象は発生していませんでした。