2012年　宮城県石巻市　G様　トタン屋根塗装

2012年3月中旬からトタン屋根・鼻隠等を塗り替えさせて頂きました。築23年経過しているため、南面の塗膜は薄くなっていましたが、築年数にしては残っている方だと思いました。このトタン屋根はケレンを行うとツルツルと滑りケレンした箇所を歩けなくなり非常に作業性が悪いです。塗料メーカーにこの事を相談してみると「今までそういった話が上がってきていないため、対処方法がわかりません」との事でした。試しに当店で簡易的にですが、付着性を見るためにクロスカット法を行い問題がなかったため、下塗りは関西ペイントの強溶剤2液型エポキシ樹脂塗料のエスコNBを塗り→上塗りには水谷ペイントのパワーシリコンマイルドⅡを塗らせて頂きました。

こちらが施工後です。トタン屋根・鼻隠し等の塗装工程はケレン→増し塗り（タッチアップ）→下塗り（錆止め）→上塗り2回塗り。軒天は目荒らし後→釘頭錆止め→上塗り2回塗りです。少しでも錆びにくくするために、錆びはできるだけ除去し増し塗りをさせて頂きました。棟包みにシリコンシーリングが充填されていましたが、すべて裂けていたため、変成シリコンで打ち替えを行いました。

詳しい施工内容は下記をご覧ください

トタン屋根塗装/シリコーンシーラント撤去など

棟包みに充填されていたシリコーンシーラントは裂けていたため

シリコーンシーラントを撤去。
シリコーンシーラントは塗料を弾き付着性が悪いため、
塗装屋が嫌うシーリング材です。

撤去後、シリコーンシーラントにも
塗装できる塗料を塗装しました。（シルバー色）

シリコーンシーラントは充填できないため、
塗装できる変成シリコンのNBタイプを充填しました。

棟包みに打ち込まれている釘が浮いてきているので、

打ち直し。
打ち直しをしても効いていないような部分は、ビスで止めました。

トタン屋根塗装/下地処理（ケレン作業）

トタンの塗膜はポリエステル樹脂ですが、
ガラス繊が含まれている「耐磨カラー」と言われる
トタンのようでした。マジックロンなどでケレンしてみましたが、
ツルツルと滑ってしまうため、

サンダーにブラシ（エヌグリット）を付け、
わざと傷が付くようケレン作業を行いました。
（細かい傷が付くと塗膜の付着性が向上します）

錆びていた箇所は、
できるだけ錆びにくくなるよう錆を除去しました。

北面のトタン屋根の折り曲げ部分が錆ていました。
ここはサンダーではなく、手作業でケレンを行いました。

ケレン後。
錆を除去するのは、塗るより手間がかかり、
錆止めや上塗りを塗装してから
ケレン（錆落とし）をやり直すことは難しいため、
自分が納得くいくまでケレンを行います。

ケレン後は、風が出る機械「ブロワー」清掃。

トタン屋根/錆止め塗装

ケレン後、下塗り（錆止め塗料）を塗装します。
今回使用した錆止め塗料は、
関西ペイントの強溶剤2液型変性エポキシ樹脂塗料エスコNBです。
通常は強溶剤ではなく弱溶剤2液形の錆び止め塗料で塗装しますが、
既存の塗膜が普通のポリエステル樹脂ではなく
ガラス繊維が含まれているポリエステルのため、
弱溶剤より強溶剤の方が付着性も良いと思い
今回、強溶剤2液形の錆び止めを使用させて頂きました。